2016年8月3日水曜日

霧除け庇の役割


先日、創のブログで霧除け庇の仕上げについて紹介しましたが、今回は霧除け庇のそもそものあり方を考えてみたいと思います。

そもそも庇は、建物を雨や陽射しから守るためにあります。屋根や軒ほど構えは大きくなく、大きさや形によって呼び名も様々ですが、窓の上に設ける小さな庇は「霧除け庇」と呼ばれます。
最近のハウスメーカーの家ではほとんど見かけないし、あまり目立たないので必要なのかと思いがちですが、調べてみると予想以上に重要な役目を持っていることがわかります。

創の家で最も多く用いられる霧除け庇の大きさは、壁面から先端までの出寸法で約200mm。これによりどんな効果があるかというと、太陽高度が最も高くなる夏至の時で、庇から約1100mm下まで陽射しを防ぐ効果があります。つまり一般的な大きさの腰窓をカバーするくらいの日除け効果があるのです。
これは雨の場合でも同じです。窓に叩きつけるような風雨ではそうはいきませんが、小雨なら確実に雨を避けてくれます。

霧除け庇の効果を最も実感するのは、窓の汚れを防げることでしょうか。
窓の下部分では汚れが目立っても、庇の真下、窓の上部分は汚れていなかったりします。




さて、この「霧除け庇」は、別に「眉庇(まびさし)」とも呼ぶそうです。
その名は武将の兜の一部分に由来するそうで、額のあたりに位置するつばをそう呼ぶそうです。ちょうど眉のように見えるからでしょうか。同じように家にとっても「霧除け庇」は、家の顔立ちを整える重要なアクセントとしての役割もあるのです。





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